放射線技術×データサイエンス

放射線技術×データサイエンス

診療放射線技師がPythonとRとImageJを使って色々します

Pythonのパッケージ「dicom2nifti」を使ってDICOMをNIfTIに変換する

NIfTIとは 医用画像のファイルフォーマットは基本的にDICOM形式ですが、DTIやfMRIなどのいわゆる脳のアドバンスドな解析に用いられるデータはNIfTI (Neuroimaging Informatics Technology Initiative) 形式に変換して解析することが一般的なようです。「.nii…

Motion Artifact Generator (MAGE) をPythonで実装した

楽しみにしていた以下の論文を読みました。 www.jstage.jst.go.jp この論文はMAGE (motion artifact generator)と呼ばれるMRI画像のモーションアーチファクトジェネレータを開発した論文です。アーチファクトを擬似的に作成できれば、元の画像を教師画像とし…

ImageJのフーリエ変換を雑にマクロで紐解いてみる

私は画像のフーリエ変換をするときにImageJを使用することがあります.いちいちコードをかかずとも,マウスを数回クリックするだけで複雑な計算をしてくれるImageJはすばらしいソフトウェアだと思います.プログラムのコードを書くことは好きですが,画像一…

MRI画像の画素値がしたがう確率分布をPythonで理解する

以下の有名な論文があります. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov この論文によればMRI画像は 正規分布 Rician (Rice) 分布 Rayleigh分布 の3つのいずれかの確率分布にしたがうとされています.簡単に言えば,SNRが良いピクセルは正規分布,悪いピクセルはRice分布,…

「対話形式だからわかりやすい!MRIの教科書」は初めてのMRIの教科書としてオススメ

本記事は「対話形式だからわかりやすい!MRIの教科書」の第1章と第2章の書評記事です。 本書は難しい数式を使わず噛み砕いた表現を使うことで、MRI の原理を気軽にわかりやすく理解することを目的に企画されたようです。一貫して対話形式で進む登場人物たち…

Pythonを使ってk-spaceを理解する[フーリエ変換編]

k-spaceはよくこんな感じで説明されてます. k-spaceはMRIで受信した信号を格納したものと私は理解してます.k-spaceを逆フーリエ変換するとMRI画像が取得できます. ところで,大手医療機器メーカーが販売しているMRI装置では,ユーザーは基本的にk-spaceを…

被ばく線量情報抽出ソフト『DoNuTS』を作りました

2020年4月1日より医療法施行規則の一部を改正する省令が施行され,CTなど一部の放射線科領域の医療機器を有する施設は被ばく線量の記録・管理が義務付けられました.多くの大規模施設では線量管理ソフトと呼ばれる高価なソフトを導入し,PACSと紐付けるなど…

「MRIシミュレータを用いた独習パルスシーケンス〔標準編〕」でMRIをシミュレーション

今年はブロガーになる!と宣言したものの,1月の記事以降何も書いてなかった・・・.COVID-19のせいで幸か不幸かいろいろ仕事が無くなって時間ができたのでやっと更新できました.今回はMRIネタを持ってきました.先日,非常に面白い本を買ったのです. 元筑波…

第7回岡山県西部医用画像研究会深層学習部会 –父と母どちらに似てる?–

はじめに 本記事は第7回岡山県西部医用画像研究会深層学習部会の参考資料となります. これまで岡山県西部医用画像研究会深層学習部会では「ゼロから作るDeep Learning」を利用して深層学習の勉強をしました.前回の第6回では「ゼロから~」の第7章『畳み込…